• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第15章 死穢八齋會


緑谷も、驚いたように爆豪を見た。

「かっちゃん……」

「何だよ」

「いや、その……」

緑谷は言葉を探した。

爆豪が、こんなふうに即座に彼女を引き留めるとは思わなかった。
けれど、考えてみれば、彼らしいのかもしれない。

問題があるなら、解決すればいい。

彼女がここにいたいのなら、ここにいられる方法を考えればいい。

秘密を知ってしまったからといって、彼女との関係まで終わらせる必要はない。

「……そうだよ」

緑谷も、彼女へ向き直った。

「僕たちは、誰にも話しません」

「緑谷くん……」

「もちろん、公安の任務について、僕たちが勝手に口を出すことはできないと思います。でも、あなたが僕たちと過ごしてきた時間まで、なかったことにする必要はないはずです」

緑谷は、まっすぐに彼女を見つめた。

「僕は、あなたとこれからも一緒にいたいです」

その言葉に、彼女の表情が揺らいだ。

「……どうして?」

思わず、問い返していた。

「どうして、そんなことを言うの?」

彼女には、理解できなかった。


もっと非難されると思っていた。
秘密を隠していたことを責められ、信頼を裏切ったと怒られ、距離を置かれる。

それが当然だと思っていた。

自分は彼らを欺いたのだから。

任務のためとはいえ、彼らに本当のことを話さず、敵と味方の境界を曖昧にした。

それなのに。

どうして、彼らは自分を引き留めるのだろう。

「だって……」

緑谷は少しだけ困ったように笑った。

「あなたは、僕たちのクラスメイトだから」

その言葉は、あまりにも単純だった。

「あなたが公安の人だって知っても、今まで一緒に過ごしてきた時間が消えるわけじゃありません。あなたが僕たちと笑っていたことも、訓練で一緒に戦ったことも、全部、本当だったんでしょう?」

彼女は答えられなかった。

「僕は、あなたのことをもっと知りたいです。今まで、何をしてきたのか。どんなことを考えているのか。どうして一人で抱え込もうとするのか……」

緑谷は、少しだけ言葉を詰まらせた。
/ 745ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp