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光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第15章 死穢八齋會


大丈夫。


もう、怖がらなくていい。

そう伝える代わりに、彼女は壊理を抱く腕に、ほんの少しだけ力を込めた。

「……おい」

低い声が割り込んだ。


治崎だった。
彼はミリオを見据えたまま、隣にいる女へ視線を向ける。

「何をぼさっとしている。そいつを近づけるな」

「……はい」

おもちは静かに答えた。


ミリオの目に、さらなる怒りが浮かぶ。
目の前の女は、治崎の命令に従っている。
壊理を抱きしめながら、彼女を連れ去ろうとしている。


少なくとも、彼にはそう見えていた。

それでも、ミリオは退かなかった。

傷だらけの身体を前に進め、壊理だけを見つめる。


「壊理ちゃん! 今、助けるから!」


その言葉を聞いた瞬間、壊理の小さな指が、おもちの服を強く握りしめた。


そして彼女は、ミリオと目を合わせた。


その瞳には、恐怖だけではない何かが宿っていた。
希望。


ようやく手の届くところまで来た、救いへの希望だった。


おもちは、その瞳を見つめながら、胸の奥で静かに決意を固めた。




――もう、十分だ。
ここまでよく頑張ったね、壊理ちゃん。
あとは、私が。

彼女は治崎に悟られないよう、表情を崩さずに立っていた。
敵の懐で守り続けた少女を、今度こそ本物のヒーローたちへ託すために。

その時が、すぐそこまで迫っていた。
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