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光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第13章 ヒーロー仮免試験


雄英寮は、静まり返っていた。

ほとんどの生徒が眠りについた頃。


彼女は、自室のベッドの上で目を開けていた。

「……」

何かがおかしい。
理由は分からない。


けれど――
いつもと違う。
寮の中に漂う、ほんの僅かな違和感。
彼女はゆっくりと身体を起こした。

「……誰か、いない?」

廊下へ出る。
静かだ。

しかし。
階段の方へ視線を向けた瞬間。

「……あ」

気づいた。


緑谷。
そして――爆豪。
二人の気配が、寮から消えている。


「……二人とも?」


彼女は窓の外を見る。

「何かあったのかな」

嫌な予感がする。
けれど、追いかけるべきかどうか迷っていると――


彼女は、窓の外へ視線を戻した。
夜の校舎へ続く道。
そこを歩いていく二つの人影は、やがて暗闇に紛れて見えなくなった。

「……何をしているんだか」

小さく呟く。
緑谷と爆豪。
普段は何かと衝突している二人が、こんな時間にそろって寮を抜け出すなんて、ただ事ではない。


気になる。
当然だ。
何か問題が起きているのなら、早めに把握しておくべきだという考えが、頭の片隅をよぎる。


けれど。

「……まあ、いいか」

彼女は窓から離れた。
二人とも、自分の意思で歩いていった。
ならば、今は追いかけるべきではない。

人には、話せないことがある。

そして、誰かに聞かれたくない話も。


「二人で話したいことくらい、あるわよね」


そう呟いて、彼女はベッドへ戻った。
布団を肩まで引き上げ、目を閉じる。
それでも、すぐには眠れなかった。


――何かが、変わろうとしている。
そんな予感だけが、胸の奥に残っていた。
彼女は、それ以上考えるのをやめた。


今夜は、二人を信じよう。

誰かを守ることと、誰かを信じて見守ることは、きっと同じではないのだから。
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