第13章 ヒーロー仮免試験
ギャングオルカは彼女を見下ろし、それから周囲の状況へと視線を戻した。
生徒たちはよく戦っている。
自分の限界を超えてでも、誰かを守ろうとしている。
だが、救護班を狙うヴィランの数は多く、彼らの体力も精神力も、すでに限界へ近づいていた。
試験という枠組みを超えたような、過酷な状況。
それでも、彼らは逃げなかった。
彼女もまた、地面に伏したまま、必死に顔を上げようとしていた。
霞む視界の向こうに、まだ動いている仲間たちの姿が見える。
――立たなきゃ。
そう思うたび、身体の奥から激痛がこみ上げた。
悔しい。
守りたいのに。
助けたいのに。
自分の身体ひとつ、思うように動かせない。
彼女は唇を噛み、震える指先を地面に押しつけた。
ほんの少しでもいい。
あと一歩だけでも、前へ。