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光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第13章 ヒーロー仮免試験


静かで、冷たく、底の見えない怒りを孕んでいる。


彼女の瞳から、柔らかな笑みが消えていた。
目が据わっている。


まるで、目の前の存在を、これ以上一歩たりとも許すつもりはないと告げるように。


「この子は、あなたと戦いに来たわけじゃない」


おもちは、子どもを安全な場所へと送り届けるため、ゆっ
くりと身体の向きを変えた。


「ただ、怖くて。どうしていいか分からなくて。助けてほしかっただけ」


彼女の手が、ぎゅっと握り締められる。

「それなのに、あなたは……」

言葉が途切れた。



背中の傷が、ずきりと痛む。
身体の奥から、激痛がせり上がってくる。
けれど、今の彼女にとって、そんなものはどうでもよかった。
子どもを傷つけようとした。
恐怖に震える小さな命を、平然と脅かそうとした。


それだけで、十分だった。

「……もう、いいわ」

彼女は子どもを救護担当のいる方向へと促すと、ゆっくりと立ち上がった。


その動作は、傷の痛みによってわずかにぎこちない。
それでも、彼女の眼差しは揺るがなかった。


「あなたが何を考えていようと、どんな理屈を並べようと、関係ない」


周囲の空気が、変わり始めていた。


「私は、目の前の人を守る」


彼女の足元で、砂埃がふわりと舞い上がる。


「それから――」


視線が、ギャングオルカを射抜いた。


「これ以上、誰にも手出しさせない」


その瞬間、ギャングオルカの表情から、わずかに笑みが消えた。



彼女が怒っているのは、自分が傷つけられたからではない。
痛みを与えられたからでも、侮辱されたからでもない。

弱い立場にいる者が、助けを求めることさえ許されない。

そんな理不尽を、彼女は決して容認できなかった。

そして今、その怒りは、彼女の個性に新たな意味を与えようとしていた。
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