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光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第13章 ヒーロー仮免試験


「……忘れたのか」

推薦入試。

あのとき、轟は自分の個性を見せつけるように使い、炎を拒絶した。

父親であるエンデヴァーへの反発。そのために炎を使わないという選択。

夜嵐は、その姿に強い嫌悪感を抱いた。

ヒーローを目指す者として、目の前の命を救うための力を、そんな理由で拒むことが許せなかったのだ。

「俺は、あんたらが嫌いだ」

吐き捨てるような言葉だった。

「エンデヴァーも、あんたも。自分の事情ばかりで、ヒーローとして大切なものを見失っているように見える」

轟の目が、わずかに細くなる。

その言葉の意味を、すべて理解したわけではない。
しかし、自分に対して明確な敵意を向けていることだけは分かった。

「……そうかよ」

轟は、それ以上の反論をしなかった。

推薦入試のときに何があったのか、今の彼は詳しく覚えていない。目の前の男が自分を嫌っている理由も、心当たりがあるようで、ないようなものだった。

ただ今、彼が気になっているのは、背中に隠れている少女の方だった。

「……おもち」

肩越しに、そっと声をかける。

「大丈夫か?」

「……うん。」

彼女は、珍しく率直に答えた。

「強引なところがあるでしょ? 悪い人ではないと思ったんだけど、あの勢いで迫られると正直怖い」

轟の眉間に、深い皺が寄った。

彼女が怖がっている。


しかも、自分の背中に隠れているほどに。
先ほどまで浮かれていた胸の高鳴りが、別の感情に変わっていく。


――嫌がってる相手を追い回してんのか。
轟は、ゆっくりと夜嵐へ視線を向けた。

「おい」

「……何だ」

「嫌がってるだろ。少し落ち着けよ」

静かな声だった。

けれど、そこには明確な牽制があった。


夜嵐は、轟の背後からこちらを覗いている彼女を見た。

彼女は轟の背中に身を寄せ、衣装の裾を掴んでいる。
まるで、彼に守ってもらおうとしているかのように。

その光景を見た瞬間、夜嵐の胸の内に、言いようのない苛立ちが湧き上がった。

なぜ、そいつなのだ。

なぜ、自分ではなく、そいつの背中に隠れるのだ。

自分だって、彼女を守りたいと思っている。

彼女のためなら、どんなことだってしたい。

それなのに――――
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