第13章 ヒーロー仮免試験
「最近は、互いの判断を信用するようになってきてる」
完全な仲良しではない。
言葉を交わさなくてもいい。
そばにいなくてもいい。
ただ――。
「あいつが動くなら、何か考えてる」
「爆豪があそこにいるなら、任せられる」
そういう感覚が、少しずつA組の中に根付き始めている。
ジョークが笑う。
「つまり、心配してるんじゃなくて?」
相澤は目を細めた。
「期待してる」
その言葉は、静かだった。
「たとえ今、あいつらが離れた場所にいてもな」
爆豪が前へ出る。
緑谷もまた、自分のチームとともに動き始める。
一人ひとりが違う。
戦い方も。
考え方も。
強さの形も。
それでも、互いの存在が刺激になり、知らないうちに全体を押し上げている。
それこそが――。
「それが俺のクラス……」
相澤はモニターを見つめた。
「1年A組だ」
相澤の期待に応えるように――。
A組は、さらに前へ進み始めていた。