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光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第3章 USJ襲撃事件編


黒霧が、死柄木のもとへ戻ってきた。
「死柄木弔」

その呼び方に、彼女の視線が動く。
――死柄木弔。

それが、この襲撃を指揮している男の名前。

「申し訳ありません。生徒を一人、逃がしてしまいました」

「……一人?」

死柄木の手が、苛立たしげに動く。
(飯田くんが、伝えに行ってくれたのね。)

「……ゲームオーバーだ」
黒霧が静かに頭を下げる。

「撤退しましょう。目的は――」

「……いや」
死柄木が、ゆっくりと顔を上げる。

「せっかく来たんだ」
その視線の先には、緑谷、峰田、蛙吹。

「平和の象徴としての矜持を、少しでもへし折って帰ろう」
死柄木が歩き出す。


「……まずは」
手を伸ばす。

その先にいたのは――蛙吹だった。
「梅雨ちゃん!」
緑谷の声が響く。
だが、身体が動かない。
頭では分かっている。
あの手に触れられたら危険だ。
相澤の腕を、あれだけ簡単に壊した個性。

頭に触れられれば――。
「……っ」

蛙吹の顔から血の気が引く。

死柄木の指が、彼女の頭へ近づいていく。

「じゃあな」

その瞬間、
「――やめろ!!」
相澤が個性を発動し、力を抹消する。

「……!」
死柄木の指先が、蛙吹に触れる寸前。
相澤の目が赤く染まる。
「俺の生徒に――」

視線が死柄木を射抜く。
「触るな」

死柄木の手が止まった。

「……?」

個性が発動しない。
死柄木の手が、わずかに震える。
「……俺の個性が?」

そして、
「――今度は、こっちの番よ」
凛とした声が響いた。
全員が振り返る。
彼女が立っていた。

手には、拳銃。

その銃口は、まっすぐ死柄木へ向けられている。

「……お前」
死柄木の視線が彼女へ移る。

彼女は動かない。

表情もない。

ただ、その瞳だけが異様なほど鋭かった。

先ほどまでの彼女とは違う。

冷静に状況を分析する少女でもない。

クラスメイトを観察する傍観者でもない。

目の前の敵を、明確に敵として見据えている。


「それ以上、一歩でも近づいてみなさい」

死柄木が首を傾げる。
「……銃?」

「そうよ」

「雄英の生徒が、銃なんか持ってんのか?」
彼女は答えない。

引き金に指を添える。
「……」

死柄木の目が細くなる。
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