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光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第11章 入れ寮 ハイツアライアンス


寮の中へ入ると、生徒たちはそれぞれ自分の部屋へ向かっていった。

「うわ、結構広い!」

「1階が共用スペースなんだ!」

あちこちから楽しそうな声が聞こえてくる。
引っ越し初日ということもあり、ほとんどの生徒は自分の荷物を部屋へ運び込み、段ボールを開けたり、家具の配置を考えたりと忙しそうにしていた。

そんな中、彼女は自分の部屋を一通り眺める。

「……思ったより、やることないな」

もともと荷物はそれほど多くない。

「私、あんまり荷物持ってきてないから。みんなより早く終わりそう」

「いいなー! 私はこれから地獄の荷解きだよ!」

 葉隠の声に、彼女は苦笑する。

「頑張って」

「手伝ってよー!」

「あとでね」

そう言って、彼女は部屋を出た。


――さて。
表向きは、ただの散歩。
けれど彼女には、もう一つ目的があった。


寮内の把握。
廊下を歩きながら、彼女はさりげなく周囲を見渡していく。
階段の位置。
各教室のような共有スペース。
男女の居住区の位置関係。

一階へ降りる経路。
共同スペースから各階へ向かう動線。
窓の位置。
出入口。
そして、人が集まりやすい場所と、逆に人目につきにくい場所。


すべてを頭の中に入れていく。

五階まで上がり、今度は階段を使って一階へ。
その途中で、何人かのクラスメイトとすれ違った。

「何してんの?」

声を掛けられ、彼女は振り返る。


「ん? ちょっと寮の中を見て回ってるだけ」


「探検?」


「そんな感じ」
軽く笑って答える。


怪しまれるような理由ではない。
むしろ、引っ越してきたばかりなら自然な行動だった。


一階へ戻ると、共同スペースでは早くも生徒たちが集まり始めている。


誰かが荷物を運び、誰かが家具を動かし、誰かが部屋から顔を出している。

彼女はその光景を眺めながら、頭の中で寮の構造を整理した。


――これで、大体把握できた。

普段の生活では必要のない情報。
けれど、何かが起きたときには役に立つ。
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