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光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第11章 入れ寮 ハイツアライアンス


麗日が笑顔で言う。

「うん。なんか、やっといつもの切島くんって感じ!」

芦戸も頷いた。

「爆豪も、ああ見えてちゃんと考えてるんだな」

瀬呂が感心したように呟く。

「聞こえてんぞ、テメェ!」

「はいはい、怖い怖い」

再び騒がしくなる一同。
その様子を、おもちは少し離れた場所から眺めていた。
爆豪は先頭を切るように、寮の入り口へ向かって歩き出している。

「おい、さっさと来い!いつまで騒いでんだ、テメェら!」

「お前が一番騒がしいんだよ、爆豪!」

瀬呂のツッコミに、また笑い声が上がった。
彼女は小さく笑みを浮かべると、皆に紛れて歩き出した。
そして、爆豪の横に追いついたところで、周囲に聞こえないよう、そっと声をかける。

「ねえ」

「……あ?」

爆豪が横目で彼女を見る。
彼女は、どこか楽しげに目を細めた。

「意外と、優しいのね」

「……は?」

「切島くんのこと。ちゃんと気にかけていたんでしょう?」

「別に。借りを返しただけだ」

「そう?」

彼女は首を傾げる。

「それにしては、ずいぶんと不器用な返し方ね」

「テメェ……」


爆豪の眉間に皺が寄る。

いつものように怒鳴り返そうとしたものの、目の前の彼女があまりにも楽しそうに笑っているせいで、言葉が一瞬詰まった。


林間合宿以来、初めて見る笑顔だった。
あのとき、彼女は自分の目の前から連れ去られた。
手を伸ばすことすらできず、ただ見送るしかなかった。


ずっと、あの光景が頭から離れなかった。
だからこそ、今こうして隣を歩いている彼女が、何事もなかったかのように笑っていることが、どうしようもなく嬉しかった。


……それを、素直に口にするつもりはないが。

「うっせぇ。テメェに関係ねぇだろ」

爆豪は顔を背け、歩く速度を上げた。

「あら、逃げるの?」

「逃げてねぇ!!」

「ふふっ」

彼女の笑い声が、背後から追いかけてくる。

爆豪は振り返らなかった。
けれど、その耳がわずかに赤くなっていることには、本人以外、誰も気づいていなかった。


……いや。
彼女だけは、気づいていたのかもしれない。
だからこそ、もう一度だけ、楽しそうに微笑んだのだった。
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