• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第9章 林間合宿


その頃、別の場所では。


「洸太くん!!」


緑谷出久は、少年を抱きかかえながら森を駆けていた。
背後から迫るのは、筋骨隆々とした巨体のヴィラン。

マスキュラー。
その圧倒的な力を前に、緑谷は何度も限界を超えていた。
腕は悲鳴を上げ、身体の至るところが傷ついている。それでも、洸太を守るために足を止めるわけにはいかなかった。


「……っ、はぁ……!」
息が苦しい。
視界が揺れる。
それでも、緑谷は走り続けた。

ようやく敵を破り、洸太を安全な場所へと送り届けたときには、立っていることさえ難しいほどだった。


「緑谷……お前……」
洸太が震える声で見上げる。

「大丈夫……。君が無事なら、それでいいんだ……」
そう答えた直後、緑谷の膝が崩れかけた。
それでも彼は、仲間のもとへ向かわなければならなかった。
まだ、合流できていない生徒がいる。

そして、マスキュラーの口から聞いた名前が、頭から離れなかった。


――おもちさん。
彼女は今、個性が使えない。

もし敵に遭遇していたら。

考えたくもない想像を振り払い、緑谷は再び歩き出した。
/ 603ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp