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光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第2章 雄英高校入学編


――放っておかない?

違う

彼女にとっては、単純な話だった。

観察対象であるクラスメイトが負傷した。

なら、状態を確認する。

必要なら処置する。
当然の判断だ。

戦闘能力を維持できない人間が増えれば、クラス全体の戦力が落ちる。
ただ、それだけ

「……別に、優しくしたつもりはないけど」

ぽつりと呟く。

「え?」
麗日が首を傾げる。

「怪我してる人を放っておく理由がなかっただけ」

「それを普通は優しさって言うんじゃない?」

「……そうなの?」
彼女は本気で分からない顔をした。
その反応に、クラスの何人かが笑う。

「なんか、本人だけ分かってない感じだな」

「そういうところじゃない?」

「何が?」

「いや、なんでもない」

彼女はますます首を傾げた。
――優しさ。
――慈悲。
そんな言葉で評価されるとは思っていなかった。
むしろ、少し居心地が悪い。

「……困ったな」

小さく呟く。
すると、隣から声がした。

「テメェ、向いてんじゃねぇか」

「……爆豪くん?」

爆豪は腕を組んだまま、こちらを見ていた。

「周り見えてんだろ」

「それは……」

「だったらやれ」
短い言葉。
彼女は爆豪を見る。
彼は特に褒めるつもりもないらしい。
ただ、事実を言っただけ。

「……あなたも私に入れたの?」

「入れてねぇ!」

「そう」
即答だった。


「じゃあ、どうして向いてると思うの?」

「知らねぇよ。見てりゃ分かんだろ」

「……」
まただ。

この男は時々、妙に核心を突いてくる。

おもちは、先ほどの自分に向けられた言葉を思い出す。
優しさでもない。
慈悲でもない。
ただ、必要だと思ったから手を差し伸べただけ。
それなのに

「……変なの」

誰にも聞こえない声で呟く。
自分が合理的に動けば動くほど。
なぜか周囲は、自分を「優しい人間」だと思っていく。
そのことが――
少しだけ、くすぐったかった。
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