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光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第6章 保須市襲撃事件




――個性が使えなくなったら元も子もねぇだろうが!


「…………は?」

爆豪の眉が、ぴくりと動いた。

個性が使えない?

誰が?

まさか…
目の端に捉えたのはおもちの後ろ姿だった。

体育祭で、あれほど巧みに立ち回っていた女。

USJで、脳無を相手に笑いながら戦っていた女。

どんな状況でも余裕を崩さず、何を考えているのか分からないくせに、戦場では誰よりも的確に動く女。

その彼女が。


「……個性が、使えねぇだと……?」


呟きが、低く漏れた。

頭の中で、いくつもの記憶が繋がっていく。

職業体験へ向かう朝。
彼女の、いつもとは違う無表情。

相澤が彼女に向けた、あの言葉。

――戻ってこいよ。

あれは、ただの挨拶ではなかったのか。
何か、危険なことがあったのか。

いや、それ以前に。
いつからだ?

彼女はいつ、個性を使えなくなった?

爆豪は、無意識に拳を握りしめていた。

苛立ちとも、驚きともつかない感情が、胸の奥で渦巻く。
「……ふざっけんな」
誰に向けた言葉なのか、自分でも分からなかった。
彼女か。
相澤か。


それとも、何も知らずにいた自分自身か。

爆豪は、階段の上を見つめた。

いつもどおりの顔で、教室に入っていく彼女。
何事もなかったかのように、クラスメイトへ挨拶するのだろう。

そして、何も言わない。
自分が個性を使えなくなったことさえ、隠そうとする。

「…………」
爆豪の表情が険しくなった。

――あの女、何を隠してやがる。

その疑念は、確信に近いものへと変わり始めていた。
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