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光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第6章 保須市襲撃事件


「……少し、使いすぎただけ……」



「少し?」

ホークスの声が低くなる。
「その顔色で? その呼吸で? 少し?」

彼女は答えなかった。

代わりに、身体がゆっくりと傾いた。

「おっと!」

ホークスがすぐに腕を伸ばし、彼女の身体を支える。
彼女は抵抗する力もなく、彼の肩に寄りかかった。

赤い羽根が、二人の周囲を覆うように広がる。

「……ごめん、ホークス……」

かすかな声だった。

ホークスは、一瞬だけ目を見開いた。
彼女が謝ること自体は珍しくない。

だが、こんなふうに力なく寄りかかってくることは、ほとんどなかった。

いつだって一人で立ち、平然とした顔で何事もなかったかのよ
うに帰ってくる。

痛みがあっても、苦しくても、必要なことだけを報告して。

だからこそ、今の彼女の姿は、ホークスの胸を強く締めつけた。

「……謝るくらいなら、最初から無茶するなよ」

責めるような言葉なのに、声はひどく優しかった。

彼女は目を閉じたまま、小さく笑う。
「……それは、難しい相談ね」

「ほんっと、そういうところだよ……」
ホークスは彼女の肩を支え直した。

そのとき、足元で何かが光った。


視線を落とす。
路地の地面に、一本の注射器が転がっていた。

拾い上げたホークスは、空になった容器を確認した。

そして――表情が凍りついた。
「…………は?」

いつもの軽い口調が、完全に消えた。
彼は表示をもう一度確かめる。
見間違いではない。

体育祭のときに彼女が使ったものより、明らかに高濃度の薬剤だった。

その意味を理解した瞬間、ホークスの背中に冷たいものが走った。


「っ!!!」
思わず、彼女を振り返る。


「まったく君は……!」
怒鳴りかけて、言葉を飲み込む。
今、声を荒らげても仕方がない。

彼女はまともに受け答えできる状態ではないのだ。
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