第2章 雄英高校入学編
訓練を終えた常闇は、彼女を見た。
「……」
「どうしたの?」
「貴様」
「うん」
「何者だ」
彼女は少しだけ目を細める。
「どうして?」
「動きに無駄がなさすぎる」
「そうかな」
「敵の配置を完全に把握しているように見えた」
「たまたまだよ」
「……」
常闇は黙った。
たまたま?
そんなはずはない。
だが、彼女はそれ以上説明する気がないらしい。
「……只者ではないな」
「褒め言葉かな?」
「そう受け取ってくれて構わない」
そして、常闇は一瞬だけ彼女のコスチュームへ視線を落とす。
すぐに顔を逸らした。
「……ただ」
「?」
「その衣装は……」
「?」
「……目のやり場に困る」
「……」
彼女は自分のコスチュームを見る。
「すぐに見慣れるよ。」
「気にしていないのか?」
「だって機能的だから」
「……そうか」
常闇はそれ以上何も言わなかった。
ただ、少しだけ顔を背けていた。
彼女は首を傾げる。
「普通って、難しいな」
「……それは俺も同感だ」