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光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第1章 公安からの指令


「失礼します」

1年A組の教室。
扉を開ける。
教室内にいた生徒たちが一斉にこちらを見る。

「…すっげぇ美人」
「雰囲気あるな…」

口々に彼女の外見にぐっと引き込まれる者たち。

彼女は教室全体を一瞬で見渡した。

座席
人数
出入口
窓
死角
生徒の配置


そして
一人ずつ。
視線
姿勢
会話
表情
すべてを記憶する。


――緑谷出久
緊張が強い。
しかし周囲をよく観察している。

――爆豪勝己
攻撃性が高い。
自尊心も強い。
ただし、周囲への観察力は想定以上。

――轟焦凍
感情表出が少ない。
能力は極めて高い。

――飯田天哉
規律を重視。

――麗日お茶子
社交性が高い。

――八百万百
知識量が多く、判断が早い。
彼女の頭の中では、すでに全員の情報が整理され始めていた。


「……」

その様子を見ていた相澤が、教卓の前に立つ。

「席につけ」

生徒たちが静かになる。
相澤は彼女を見る。
一瞬だけ。
ほんの一瞬。
二人の視線が交わった。
彼女は何も言わない。
相澤も何も言わない。
――任務のことを知っているのは、ごく一部。
その中でも、雄英側で彼女の正体を把握しているのは教員達だけだった。

「自己紹介していけ」
気だるそうに言う相澤先生。順番に皆自己紹介を始める。

彼女は前に出る。
「よろしくお願いします」
名前。
表向きの経歴。
好きなもの。
嫌いなもの。
用意されたプロフィールを、完璧に話す。
嘘に慣れていた。
だから。
誰にも気づかれない。

「……綺麗な人だな」
上鳴が小声で言う。

「大人っぽい……」
耳郎が呟く。

「モデルみたい!」
麗日が目を輝かせる。


彼女は微笑んだ。
完璧な、感じのいい笑顔。
「ありがとうございます」


けれど。


心の中では。
――接触開始。
そう記録していた。
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