第2章 雄英高校入学編
戦闘訓練開始
更衣室から出てきた彼女は、廊下の鏡の前で一度立ち止まった。
「……」
自分の姿を見る。
黒紫を基調としたコスチューム。
設計段階では、動きを妨げないよう身体に沿う素材を選んだ。
だが――
「思ったより、フィットしているな」
身体を動かしてみる。
腕を上げる。
屈む。
軽く跳ぶ。
どの動作にも支障はない。
機能面では完璧だった。
ただ
「……身体のラインが、かなり出てる」
改めて見ると、想像以上に身体のラインが分かるデザインになっていた。
もともと成人女性であるおもちの体型は、すでに色々出来上がっており、少し動くだけでぽよぽよと弾力ある大きな胸が揺れる。くびれたお腹、女性らしい丸みを帯びた腰回りにしなやかな足がのぞく。
彼女は少し考える。
「……まあ、いいか」
そして、あっさり結論を出す。
「敵の視線を誘導するという意味では、利用できる」
視線を一方向に集められるなら、それも戦術の一つ。
自分が囮になることで、仲間が死角から動ける。
そう考えていた。