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光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第4章 雄英体育祭編


ドォォォォォォン!!


轟の身体が吹き飛び、そのまま背後の氷壁へ叩きつけられる。

「轟くん!」

麗日の悲鳴が響いた。
煙が晴れる。
轟は氷壁にもたれたまま、動かなかった。
爆豪は肩で息をしながら叫ぶ。

「立てェ!!」

しかし、轟は立ち上がれない。

「まだ終わってねぇだろ!!」
爆豪が詰め寄る。

「起きろ!! 俺と戦え!!」

その姿を見つめながら、彼女は知らず知らずのうちにモニターへ近づいていた。
爆豪の声が、胸に刺さる。
彼が求めていたのは、ただ勝利することだけではない。
全力でぶつかり合うこと。

相手の持つ力をすべて引き出し、そのうえで自分が勝つこと。

彼女との試合でも、彼はそうだった。

自分の個性を見極めようとし、限界まで追い詰め、最後には全力の爆発を叩き込んだ。
あのときの彼の目を、彼女は覚えている。
あれほど嬉しそうに笑っていた。
だからこそ、今の彼の怒りが、痛いほど分かった。


フィールドに降り立ったミッドナイトが、二人の間に割って入ったのだ。

「そこまで!」

爆豪が振り返る。
「はぁ!?」

「轟選手、戦闘続行不能!」

「ふざけんな!!」

「勝者――爆豪勝己!」

「納得できねぇぇぇ!!」
爆豪の絶叫が、スタジアム中に響き渡った。
その姿に、観客席は騒然となった。
そして、ミッドナイトの個性によって、爆豪は眠らされることになった。

力なく倒れ込む身体。
それでも、彼の表情には悔しさが刻まれていた。

彼女はモニターを見つめたまま、しばらく動けなかった。

「…………」

勝者は、爆豪勝己。
けれど、彼の望んだ勝負は、最後まで成立しなかった。
彼女はゆっくりと目を伏せる。
自分との試合のあと、彼がどんな気持ちで決勝戦に臨んだのか。
彼は、負けることよりも――。
全力を出し切れないまま、勝負を終えられることのほうが、ずっと許せないのだ。

「……悔しいよね」

誰にも聞こえない声で、彼女は呟いた。
そのとき、身体がふらりと傾いた。

「……っ」

慌てて壁に手をつく。
まだ、本調子ではない。
少し休んだ程度で、身体が元に戻るはずもなかった。
それでも、彼女はモニターから目を離せなかった。
眠らされた爆豪が、医療班に運ばれていく。

その姿を見送りながら、彼女は胸元をそっと押さえた。
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