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光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第4章 雄英体育祭編


『さあ、続いての試合はA組同士の対決だぁ!! 芦戸三奈 VS さとうおもち!!』

スタジアムに歓声が響く。
芦戸は両手を握り、気合十分といった様子で彼女に向き合っていた。

「よーし! 同じクラスだからって手加減しないからね!」

「うん。よろしくね、芦戸さん」

彼女は穏やかに微笑んだ。
その表情には、緊張も気負いもない。
ただ、相手の動きを見極めようとする静かな視線だけがあった。

『それでは――試合開始!!』

合図と同時に、芦戸が動く。

「いっくよーっ!」

指先から放たれた酸が、地面に飛び散った。
彼女はすぐさま横へ跳ぶ。

(酸の濃度と射出速度……。床に付着した酸の広がり方からして、威力の調整もできる)

芦戸の個性は、攻撃だけではない。
相手の進路を塞ぎ、足場を制限し、接近をためらわせることもできる。

(なるほど。単純に見えて、使い方次第では厄介ね)

彼女は酸を避けながら、芦戸との距離を測る。
ところが――。

「そこっ!」
芦戸が放った酸の軌道が、彼女の予想をわずかに外れた。
直撃こそ免れたものの、体操服の一部に酸がかかる。

じゅっ、と嫌な音がした。

「……あ」
布地が溶け、胸元から肩にかけて服が大きく傷んでしまった。

彼女は一瞬、動きを止めた。

「えっ!? うそっ、ごめん!!」
芦戸が慌てて声を上げる。

「大丈夫!? わざとじゃないからね!?」

「……うん。分かってる」
返事は冷静だった。

冷静だったのだが、彼女は傷んだ体操服をそっと押さえ、周囲の観客席へ目を向けた。
大型スクリーンには、当然のように試合の様子が映し出されている。

(……これは、ちょっと困ったわね)

観客席から、どよめきが上がった。
「おおっ!?」

「だ、大丈夫なのか!?」

「ちょっとカメラ、寄りすぎだろ!」

彼女は静かに息を吐いた。

(試合中に服装を気にするなんて、らしくないけれど……)

目のやり場に困るような格好になってしまった以上、放置するわけにもいかない。
彼女は片手で傷んだ部分を押さえながら、芦戸の動きを観察し続けた。
一方、芦戸は申し訳なさそうな顔をしながらも、攻撃の手を止めない。

「ごめんね! でも、勝負は勝負だから!」

「そうね」

彼女は小さく頷いた。

(謝りながらも、攻撃を続ける。切り替えはできている)
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