第4章 雄英体育祭編
「でも――」
画面の中で、彼女がクラスメイトたちに向かって笑っている。
「……あれも、彼女なんでしょうね」
エンデヴァーは黙って画面を見つめる。
しばらくして。
「……公安の裏の顔というより」
「?」
「こちらが本来の姿なのかもしれんな」
ホークスの表情が少し変わる。
「……かもしれませんね」
モニターの中で、彼女がまた笑った。
その笑顔を見ながら、エンデヴァーは小さく息を吐く。
「……しかし」
「はい?」
「なぜあんな格好で、あんなことを言う必要がある」
ホークスが即答した。
「青春じゃないですか?」
「……」
エンデヴァーは無言でホークスを見る。
ホークスは笑いながら、再びモニターを見る。
そして、ぽつり
「……任務、早く終わんねぇかなぁ」
「くだらん」
そう言いながらも、エンデヴァーはもう一度だけ、画面の中で笑う彼女を見た。
公安の任務で見せる、鋭く冷静な目。
その奥に隠されていた――。
高校生のように笑って、ふざけて、仲間を応援する少女の顔。
その落差に、エンデヴァーはしばらく困惑したままだった。