第2章 雄英高校入学編
子どもの頃、彼女にも、夢があった。
叔父――オールマイトに憧れて
自分もヒーローになりたいと思っていた。
テレビの中で、人々を救うオールマイト。
「私も、あんなヒーローになりたい!」
そう言っていた頃があった。
けれど、成長するにつれて、自分の個性の性質を理解していった。
彼女の個性――
戦況を読み、敵味方の位置を把握し、最適な行動を導き出す。
誰かを直接吹き飛ばすような力ではない。
前線で敵と殴り合うには向いていなかった。
だから、いつしか彼女は、後方へ回るようになった。
味方に指示を出す。
戦術を組み立てる。
危険を予測する。
誰かを勝たせるための戦略を立てる。
それも立派な力だった。
けれど、心のどこかには、ずっと残っていた。
――自分も、あの舞台に立ってみたかった。
前線で
自分の足で
誰かを助ける側に