第4章 雄英体育祭編
彼女は、その歓声を聞きながら小さく息を吐いた。
(……目立ちたくなかったんだけどな)
ほんの少しだけ困ったように笑う。
けれど、もう、ここまで来たら仕方がない。
体育祭なのだ。
(使えるものは、使わないとね)
彼女は再び前を向く。
地雷原の中を、堂々と進んでいく。
その姿を見た観客たちは、もはや声を抑えられない。
「行けぇぇぇ!!」
「そのままゴールまで行け!!」
「何なんだ、あの女の子!!」
「1-A、ヤバすぎるだろ!!」
「昨日ヴィランと戦ったクラスって、本当だったんだな!!」
歓声が、彼女の背中を追いかける。
そして彼女は、地雷原を抜けた。
ゴールへ向かって、静かに走り出す。
その瞬間、
『さァァァ!! 地雷原を完全攻略!!』
プレゼント・マイクの声が、スタジアム中に響き渡った。
『1-Aの謎めいた美女!! ここでも常識を完全にブッ壊していくゥゥゥ!!』
スタジアムは、さらなる大歓声に包まれた。