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雨の神様 【呪術廻戦(春夏秋冬代行者)】

第11章 霽雨


あまりの衝撃に、誰もが言葉を失って静まり返る医務室の中で、私は胸の奥の申し訳なさで視界を歪ませながら、きゅっとベッドのシーツを握りしめて言葉を続けた。

『皆さんを心配させたくなかったのに……逆に、こんな風に余計な心配をかけさせてしまいました……。本当に、ごめんなさい……っ』

ぽろぽろと、堪えきれなくなった涙が目元から零れ落ちて、五条先生が選んでくれた綺麗なワンピースの胸元に小さなシミを作っていく。
すると、私の右手をずっとぎゅっと握りしめてくれていた憂太くんが、今にも泣き出しそうな、だけど酷く優しい瞳で私を真っ直ぐに見つめて、静かに問いかけてくれた。

「……五月雨さん。ううん、雫ちゃん。話してくれて、ありがとう。……でも、その『梅雨の代行者』であることと、君が今こうして急に倒れてしまったことには、どうして関係があるの?」

「そうだ。昨日から体調が悪そうだったのも、今朝、あの暑い中でカーディガンを着てたのも、その代行者ってやつに関係あんのか?」

真希さんも、ベッドの脇に一歩近づきながら、私の身体を本気で心配するような鋭い視線で尋ねてくる。
私は涙を手の甲でそっと拭うと、二人の、そして高専のみんなの真っ直ぐな瞳を見つめ返して、今までずっと一人で抱え込んできた、私の身体に起きていた真実を打ち明けた。

『それは……梅雨の代行者である私の身体が、力を抑えることができず、限界を迎えていたからなんです』

「力……?」

憂太くんが微かに息を呑む。

『……代行者には、四季の代行者様と、私のような梅雨の代行者がいます。……ですが、梅雨の代行者は、他の四季の代行者様たちとは違って、最も『神』に近しい存在なのかもしれません。

他の春夏秋冬の代行者様たちは、自分の意志で季節を前後させることができたり、毎年一定の時期に季節を巡らせること、そして……季節を巡らせないこともできます。
けれど……梅雨の代行者である私は、違うんです』
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