第6章 茂み雨
それからの訓練は、本当に凄まじかった。
真希さんの圧倒的な武器さばき、パンダさんの豪快な体術、棘さんのシャープな動き。そして憂太さんも、みんなに必死に食らいつきながら、泥だらけになって木刀を振るっている。
みんなが一生懸命頑張っている姿をグラウンドの片隅で見つめているうちに、気がつけば、あたりはすっかり綺麗な茜色の夕暮れに包まれていた。
「はい、今日の訓練はここまでー!」
先生の声が響き、みんな息を荒くしながらも、どこか充実した表情で片付け始める。
「そういえば、雫の部屋ってどこなんだ?」
真希さんにそう声を掛けられ、私はふと、気づいた。
『あ……どこ、なんでしょう……?』
ポツリと首を傾げる私に、隣にいた五条先生が「あぁ、言ってなかったっけ?」と言いながら微笑みかけた。
「雫の部屋はもう準備してあるよ。
真希の隣の部屋ね。ちなみに、もう片方の隣は皐月さんの部屋にしておいたから。荷物もあらかじめ、運んでくれてるよ」
『あ、そうなんですね……。ありがとうございます』
「お、私の隣か。よろしくな、雫」
『はい!よろしくお願いします!』
真希さんが汗を拭きながらニッと笑って、私の頭を優しくクシャクシャと撫でてくれた。
憂太さんも「僕たちも部屋まで送るよ」と、柔らかい笑顔を向けてくれた。