第2章 私にはない絆
「大丈夫ですか?」
私の隣にいた杖道さんも慣れた様子で動き、男に突き飛ばされて地面に倒れ込んでしまった人たちに声をかけ、立ち上がるのを手伝っている。その姿には、記録者としての深い優しさと包容力が滲み出ていた。
……うん。ここは杖道さんに任せても大丈夫そうね。
少しだけど、怪我をしてしまっている人もいたから、私もここに残るべきかと考えたけれど、私の今回の目的はあくまでホークアイズの実力を見極めること。二人の戦いぶりを、特等席で見届けるチャンスを逃すわけにはいかない。
私は隣の杖道さんに、すっと視線を向けた。
『杖道さん、ここはお願いします。私は二人の後を追いますね』
「え? ああ、気をつけて。」
杖道さんに手短に断りを入れると、私は軽く地面を蹴った。
人混みを滑るようにすり抜けながら、あっという間に仁さんたちの背中が見える距離まで加速する。