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鏡の世界の×××

第4章 ゴースト退治



「オイ、オマエ!お化けがどこにいるか、オレ様に教えるんだゾ!」
「まかせて、グリムちゃん!あっ、今!左側に出たわよー!」
「左だな!ふな゛~~!食らえ!」
『あちちっ!!』

私の指示を受けて左に火炎を放てば、出てきたばかりで消えるのが間に合わなかったゴーストに見事命中する。

はじめて決定的な一撃を浴びせることができた。
その手応えにグリムちゃんも笑みを広げ、「あ、当たった!」と肉球を掲げた。

すごいグリムちゃん!
この調子ならゴーストたちを本当に追い出せるかもしれないわーっ。

「グリムちゃん、左っ、左よーっ。あっ、上からも来てる!」
「ふなっ!?こっちか!?」
「ちがう、そっちは右……っ、!ああっ、危ない前、前っ!」

ゴーストの接近する方向をグリムちゃんに知らせるために声を上げる。
けれど、私が上げた声が、ちょうどグリムちゃんが炎を吐き出す音と重なってしまって当たらない。

ゴーストを避けるためにグリムちゃんも動き回るから、私から見て『左』でも、そのときのグリムちゃんにとっては『右』だったりして、それで一瞬どちらかわからなくなってしまう。

その隙を突いてゴーストに接近されてしまえば、グリムちゃんも私もパニックになりながら叫んでしまう。
もしくはグリムちゃんに接近したゴーストの笑い声が響き、それに慄いたグリムちゃんの悲鳴に指示が掻き消され、なかなか指示した方向に炎が飛ばない。

炎を飛ばしても一拍遅れてしまったり。タイミングが合わなければ、ゴーストが消える方が早いのだ。

『全然当たらないよ、イーッヒッヒッヒ!』
「ううう~っ!おい、オマエ!もっとデカイ声で教えやがれ!全然聞こえねーんだゾ!」
『ナイショ話なら俺たちも入れてくれよ~』
「ふなぁああっ!来るんじゃね~~~っ!!」

ついつい目を開けて私の方へ振り返ったグリムちゃんの視界にふくよかなゴーストの巨体が迫る。

がむしゃらに吐き出した炎が一時的にゴーストたちを遠ざけたけれど、それは束の間の時間稼ぎ。
ゴーストたちはすぐに体勢を整えてくるはずだ。
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