第7章 ずっと傍にいて欲しい
その笑い方は愛おしさじゃなくて、ちょっとばかにしてるよね?
「え。と、いうことは……!」
「ん。今度は何?」
「プロポーズ!されてるってことだよね!?
それで、せっかくの…プロポーズが……私、変なこと言って雰囲気もぶち壊して爆笑されてるってことで合ってる!?」
「合ってる合ってる。ふふっ、もう一回言おうか?はははははっ!」
めちゃくちゃ笑われてるのに腹も立たない。
「……零くんもう爆笑しすぎて真剣に言えないよね。」
というか、こんなこと二度も言ってもらうなんてさすがに申し訳ない。
ちょっと冷静になれた。
「はぁ…ごめん零くん……」
「……?」
「せっかくプロポーズしてくれたのに…」
「それは……」
「私、零くんのこと勘違いして、結婚は考えてな――」
「!」
「え?」
「……返事は、すぐじゃなくていいから、ゆっくり考えてほしい。」
「あ、えっと…でも返事はもう決まってて…いま伝えちゃ駄目、かな?」
「考えても、の気持ちは変わらないのか?」
「うん、変わらないよ。」
「――わかった。聞かせて?」
「零くん……あの、プロポーズしてくれてありがとう。」
「うん」
「まさか結婚を考えてくれていたなんて思ってなくて。すごく驚いたけど、嬉しかった。」
「…うん」
「ちょっと混乱したせいで、なんて答えればいいのかわからないけど、私なりの言葉で伝えるね。」
「……。」
「私、零くんが大好き。
私のことからかって笑ってばっかりだけど、思いやりがあって、優しくて、責任感がつよくて、行動力があって、料理上手で、たまに子どもみたいで、あーもう好きなところいくらでも出てきて止まらない。ふふっ。」
「だからね」
まっすぐに零くんを見る。
「私も、零くんと家族になりたい。あなたの傍にずっといたい。」