第7章 ずっと傍にいて欲しい
「なぁ、。」
急に真剣な声になる零くん。
今さっきまでくすくす笑いまくっておいて、すごい切り替えの早さ。
「ん?どうしたの?」
「伝えておきたいことがあるんだ。」
「……?」
「デートのときに言おうと思ってたんだが、僕がドタキャンしてしまったからね。次に持ち越しにしようと思ったけど……
やっぱり今日伝えたくなった。」
「ふふっ。なんだろー。」
声からすると、別れ話とかの悲しい話ではなさそうな気はする。
零くんを見ると、すごく穏やかで優しい顔……?
「…… 君を愛してる。
僕が心から安らげるのは、の傍だけなんだ。
にとっても、僕の傍が一番安心できる場所であってほしい。
そうなるように僕は努力するよ。
僕と―― … 結婚してくれないか?」
零くんは小さな箱を取り出して、蓋を開け、中を見せてくれる。
指輪……
このデザインは婚約指輪……?
零くんの方に視線を戻すと、真っ直ぐな目で見つめられている。
私は今、ベタで、よくあるあのシーンの真っ只中にいる……?
ここは雰囲気のいいレストランじゃないし、
100万ドルの綺麗な夜景もないし、
薔薇の花束もなければ、
サプライズの音楽が流れることもなく、
花火も打ち上がらない。
夜空のサプライズドローンショーもない。
お家デートばかりの私達らしく、お家プロポーズだ。
なのに私の頭の中では夜空に花火が盛大に打ち上がって音楽が流れ、赤い薔薇の花束を持って白いタキシードを着た零くんが見える。ような気がする。妄想が爆発した。待って、これどこまで私の妄想?かっこよぎる!