第7章 ずっと傍にいて欲しい
少しの間、拓翔くんと2人でアニメを見ながらおしゃべりしていると、あっという間に夕食を作ってくれたので運ぶのを手伝いにいく。
私が作ったらこうならなかったであろう、形のきれいなオムライスと、何も伝えていないのに野菜スープも作ってくれている。
キッチンにおいたコンソメや野菜を見て気付いたんだろう。
子ども用にはちゃんと野菜を小さく切ってある。完璧だ。本当にすごい。相手が何を望んでいるのかを考えて行動することに長けてる。
「―――透さんはすごくいいパパになりそうだね」
心からそう思った。
同時に、きっと訪れないであろうそんな未来にちょっと悲しくなった。
「…………」
あれ。褒めたつもりだったんだけど無反応で、ちらっと透さんを見る。
ん?これは照れてる?そんな顔するなんて。
と思ったのは一瞬で、すぐに表情を立て直し、にっこり笑った。
童顔だなぁ……30歳手前とは思えない可愛さ。
1枚くらい写真が欲しいけど絶対だめっていつも言うもんなぁ。
「……。今のはプロポーズか?」
「え?」
待って。何の話してたっけ。違うこと考えてた。
「ありがとう。すごく嬉しいよ。プロポーズは僕からと思っていたんだが。」
「え!?違うよ、まって、さっきのはただの感想だからね!?」
「ん?は結婚はしないのか?」
「え!?いや、違う。プロポーズとかしてないしてない!結婚しないとかじゃ…そーいうことじゃなく!ちょっと、あーーーーーもう!!!れ…っと、とおるさん!またふざけてからかわないで!!!」
クククっと嬉しそうに笑う透さんが憎たらしいほど愛おしい。
「もう!!人のこと言えないくらいふざけるんだから!」
そのやり取りを、ポカンとした顔で拓翔くんは見ていた。