第6章 温泉旅行 ※
「…………は……い?」
一瞬理解できなかったけど、思い出してしまった。
『旅行中、頼み事ができる権利を僕に3つくれないか』
からの――
『いいよー。何でも頼んで!』
「ああぁぁぁぁぁ!!ばかっ!私のばかっ!!うそ!?こういうことじゃないよね!?お願い!嘘って言って!?」
「はははっ。ごめん、本当だ。」
「ちょ、ちょっと待って!え?待って!最初からこういうつもりで言ったの!?」
「くくくっ。そうだな。」
「だって、最初の頼み事が……」
「“まともだったから、油断した”って?」
「くぅっ……!それもわざとだな!」
「まさかは……」
そう言いながら、圧のある腹黒い笑顔で続ける。
「僕との約束を、やぶるつもりはない、よな?」
「ひぇ…」
こんなのは無し!無効!って言いたいのに有無を言わさない零くんの態度に負けてしまう。
もう無駄だ。もし強く断っても、ろくなことにならないのがわかる。
どっちにしても意地悪されて泣かされる未来しかない。
腹を括った。
「……二つ目の頼み事は何ですか…」
くやしいっ!!!