第6章 温泉旅行 ※
「このお部屋、畳もあって和な雰囲気なのにベッドなんだねー。こういう組み合わせお洒落で好きだなぁ!」
さっきの話題は無かったことにしてぜんぜん違う話を振ってみる。
「の腰を気遣ってベッドの部屋を探してたんだけど、こういう雰囲気好きそうだなと思ってここにした。気に入ってくれたか?」
「うん、すごく!家もこんなふうにしたいなぁ。なんだか落ち着く。」
あっぶなー!ぎりかわせた!前半はトラップ!反応したら負けだぞ!!
「ふっ、かわせるようになったか。残念。」
「零くんはこういうとこからなし崩しに甘い雰囲気に持っていこうとするからね。さすがの私も学習してきたよ?」
「はははっ。一筋縄じゃいかなくなって、ますます楽しみ甲斐が出てきたよ。」
なんて?経験値高すぎでしょ。
今の発言でもうこっち戦意喪失してるからね。かわし続けるの無理だなって確信したよ?
「どうした?面白い顔して。」
「今、圧倒的なレベルの差で敗北を確信したところ。負け知らずの零くんにはわからないことだよ。」
「ふっ。僕がに負けてばかりだろ?」
「くぅっ…!顔がいいっ!ずるい!」
「何言ってる。それは僕も同じ条件だからな?そんな可愛い顔ばっかりするな。こっちもずっと耐えてる。」
「は…は、恥ずかしいっ!ごめん限界!いっそ一思いに殺ってください……っ!」
「ありがとう、。その言葉を待ってたよ。まさかこんなにすんなり言ってくれるとは思ってなかったけどね。」
「は!?ちがう!ちがうから!!」
「んー…どうしようかな。」
「え…? な、なに?なんでそんなにじっと見るの?」
「……やっぱり、あとでもらおうかな。」
「え!?いいの?」
「あぁ、いいよ。なに?今がよかった?」
「違う…!!見逃してくれたことないから驚いただけ!」
「後のお楽しみにとっておこうかと思って。」
「…なんか……よくない予感がする…」
「僕も、との旅行を楽しみたいだけさ。」
「あ…うん、そうだよね。ありがとう……?」
なぜか見逃してもらうことができて、ひとまずホッとしたものの妙な違和感が残る。
だめだ!せっかくの旅行だし、考えずに楽しもう!