第12章 それで十分 ※
「ふふっ…。咄嗟の判断も零の能力があってのことなのに、私のおかげにしていいの?」
「あぁ。が待ってくれているからできたことだ。」
そう言って、零の顔が少し角度をつけて私に近付いた。
「ありがとう、零……」
ゆっくりと目を閉じると、唇に温かくて柔らかな感触。
最初はやさしく触れるだけ。
すこし唇を開くと、零の舌が私のなかに入ってきて、舌を絡め取られる。
「…んっ…ぅ………」
空気が取り込めないくらいに隙間なく唇を塞がれた。
苦しくなって、少しだけ離れて目をあけると、また零の綺麗な青い瞳と目が合う。
何度も何度も見ているのに、その瞳に見つめられるとドキリとしてしまう。
「零……愛してる……」
その言葉が、無意識に口から出てきた。
「僕も愛してる、。」
そして、彼も応えてくれた。