第12章 それで十分 ※
「あははっ、ちょっと淳くん面白すぎるよ!」
「さんも、最初見たとき美人なお嬢様って雰囲気だったのに、すっげー明るいし意外すぎ!」
「あーやばいっ!そろそろ会社戻らないと。
ご馳走様。ありがと、楽しかったよ。」
手早くお会計をすませて、会社に戻った。
淳くんの明るさと若者パワーのおかげで、ずーんと沈んでた気持ちがすこしだけマシになった。
本当に自分は、こうやってまわりに助けられながら生きてるんだなってしみじみ感じる。
そのときスマホが鳴り、メッセージが届いた。
『連絡できなくて悪い。
夜には帰れるようにする。』
――――!!
生きていたことに安心して、スマホを持つ指が震え出した。
怖かった……本当に。
何かあったんじゃないかと……ううん、きっと何かはあったんだと思うけど、
もう会えないんじゃないかとさえ思った。
『よかった、怪我はない?』
すぐに返事をしたけど、それきりだった。