第9章 記憶
「―――――― ?」
「ん?」
「―― 僕が、わかるのか?」
「……? 零くんでしょ?それとも安室透モードだった?ふふっ。」
寝ぼけてるのかな?
なんか可愛い。
「……っ!」
零くんが急に抱きついてきた。
力いっぱい抱きしめられる。
「ちょ、ちょっと零くん!力強いよ!怪力なんだから気をつけて?またアザになっちゃうから!っていうか、なぜか私、怪我しててひりひりす……」
「…………っ!戻ってきてくれてありがとう…!」
「本当にどうしたの?零くん、寝ぼけてる?」
「、愛してるよ……。」
「もう。私も、零くんのこと愛してるよ。」
そう言うと、零くんは綺麗な青い目に涙を浮かべながら私を見つめ、すごく優しく触れるだけのキスをした。
「ど、どうしたの?甘えたい気分?し……したいの?」
「したい。いい?」
「ふふっ。いいよ?」
いつもみたいに意地悪することもなく、ゆっくりやさしく抱いてくれた。
全身のあらゆる場所にキスを落とし、丁寧に触れる。
そこやだ、とか、待って、って言うと一旦とまってくれる。
私が零くんから目を逸らしたり、目を瞑ったりすると、何度も「、僕を見て。」と懇願された。
こんなふうにしたこと、今まであったっけ?最初にしたときでさえ、ここまでやさしくなかったよ?
それにしてもやっぱり零くんはうまいんだろうな。どんな抱き方でもお手のものって感じ。組織の任務で大人なことしまくってるなさては。
でも、変だ。ぜったい変!
私の「待って」で待てができるのが一番おかしすぎる!いつもフル無視するくせにっ!
っていうか、ちゃんと待てるんじゃん!?