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ずっと前から (降谷零/R18)

第9章 記憶


「え…?降谷さん……?」

そう言われて、自分が泣いていることに気付いた。

「あぁ、悪い。」

「……ずっと、心配してくれてたって聞いた。ありがとう。」

そう言って、は僕の頭を包み込むように抱きしめた。

「……!……っ!」

「私が悲しませてるのは分かってる。けど、降谷さんが悲しむところを見たくない……」

「…。無理、しないでくれ。」

「無理なんかしてないよ。抱きしめてあげたいと思っただけ。嫌だった…?」

「……っ。そんなはず、ないだろっ。」

力一杯を抱きしめかえした。

いつも、あんまりキツく抱きしめるから、『怪力』って笑われていたな……

「…っ。本当に、生きていてくてよかった……
爆発の後、連絡がつかなくて、何もできなくて、やっと電話が繋がったと思ったら意識がないってきいて、目の前が真っ暗になったんだ。」

「うん…心配させてごめんね。」

「あのとき、すぐ帰国するように言えばよかった。
怖い思いをさせてごめん。
傍にいてあげられなくてごめん。
すぐに迎えに行ってあげられなくてごめん。
自分が……情けない!」

「……謝らないで。あなたは何も悪くない。」

「違う…!僕が……判断を、間違えたんだ。」

「大丈夫、生きてるよ。忘れちゃったけどね。でも、母が言ってたみたいにふわっと思い出すかも知れないから。」

「……ふっ。記憶がなくてもやっぱり本質はのままなんだな。」

そう言って、顔をの首筋に近付けた。何もするつもりはないけれど、隙間がないくらい身体を密着させたかった。



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