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ずっと前から (降谷零/R18)

第8章 お見合い


マンションまで何気ない会話をしながら二人で歩いた。

エントランスに近付くと、誰か立ってる?こんな時間に何してるんだろう。赤井さんに送ってもらってよかった。一人だと怖い。

「君の恋人がお待ちかねのようだな。」

「え?」

「待っているのは安室君だろう?」

「え?ちょっ、ちょっと視力すごすぎません!?まだ判別できてないですっ!」

「彼が嫉妬するだろうから、ここで離れた方がよさそうだな。いや、もう手遅れか。」

「え!?」

人影が…近付いてきた?いや、何もやましいことはない。なのになぜか動揺してしまう。

「あ、あ、赤井さん!見捨てないでください!」

「ふっ。余計にこじれるだろう?」

「何もこじれません!!」

「なぜそんなに怖がっている?」

「スマホを置いて出てきてしまいました!GPSが…!きっと連絡もきてます!音沙汰がないからここにきたのかも知れません…!」

「GPSまで付けられているのか。すごいな。」

「ど、どうしよう!」

慌ててしまい、必死で赤井さんにすがる。なぜか体が震えてきた。こわい!

「落ち着け。君は何もしていない。俺も何もしていない。」

「あ、はい。そうです。」

「じゃあ、いいだろう。」

「え?いいんですか?でもスマホを置いてきてしまって…。」

「それも、君の自由だ。」

「え?あ、まぁ、そうです…か?」

「君はただ、全てを手放してリフレッシュしたかった。そうだろう?」

「そう…です。」

「それを恋人だからといって咎める権利はない。君の人生だ。自由に生きろと言っただろう。」

「は…はい。」

「ふっ。君は安室君より、俺の方が相性がいいと思うが。」

「え?それは、いいえ?」

「俺が説明すると彼は怒るだろう?君の口から言った方がいい。彼はただ、君が心配でここへ来ただけだ。」

「あ…そう…その通りです…。」


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