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ずっと前から (降谷零/R18)

第2章 君を心配するあまり


車に乗り込んでから、零くんはほとんど喋らなかった。

車内に流れる静かな音楽。
隣の零をちらりと見る。

ハンドルを握る手。
綺麗な横顔。
真っ直ぐ前を見る目。
本当にかっこいいな……
でも、怒っているようにも見える。


「零くん……」
「ん?」
「……怒ってる?」
「怒ってない」

淡白な返事で、それ以上、会話は続かなかった。

怒っていないと言うわりには、明らかにいつもと違う。
でも、追及もできない雰囲気。

少ししてから

「……もっと気をつけてくれ」

突然、零くんが言った。

「え……?」

「笑いかけるだけでも、男は自分に気があるって勘違いするものなんだ。」

ショックで一瞬固まった。

「あ……うん、ごめん。」

小さな声でそれだけ言って、窓の外を見る。

零くんはもう何も言わなかった。
ほとんど喋らず、マンションに着いた。
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