第8章 お見合い
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ついにお見合いの日になった。
仕事にいく零くんを朝早くから満足させてあげて手厚くお見送りし、適当に上品そうなワンピースを着て髪をセットし、身だしなみを整えたあと、まず実家へ帰る。
「ただいまぁ~きたよ~」
間延びしたダルッダルの挨拶で、やる気ないぞってアピールしておく。
「おかえりなさい。もう少しで出るから待っててちょうだい。」
「ん。ところで、相手どんな人なの?」
「え?お父さんから聞いてなかったの?」
「うん。知ってる人だから~とは聞いたけど。」
軽い現実逃避で、相手の情報を何もきかぬまま、名前も年齢も何も知らない。
「あら、じゃあこの際だから着いてからのお楽しみにしときましょ。ふふっ。」
「えぇ…もう。」
父も自由人だが、母もたいがいだな。似たもの夫婦じゃん。
三人で、こ高そうな料亭へ移動し、個室へ通される。
父から「失礼がないようにな」と小声で念押しされた。
"バーロー。誰のせいで機嫌悪いと思ってんだよ?" って心の中で返事し、「はいはい」と声に出す。
まったく、私だって腹を立てているのに、今朝まで零くんのご機嫌取りをずーっと頑張ったんだよ!?
私の機嫌も誰か取ってくれない?
部屋につくと、すでに相手のご家族が着いていた。
「桜さん、ご無沙汰しています。」
「ええ。こちらこそご無沙汰しています、佐藤さん。この度はこのような機会をありがとうございます。」
親同士で挨拶しているのを適当に聞き流し、お見合い相手ご本人を見た。
うん知らん。誰だよ。知ってる人って言ってたじゃん。困った…もう知ってるていでいこう。それしかない。