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【ブルーロック】GAGAMARU symphony

第4章 野生児の生態


さて、私も自分のお弁当を食べようと蓋を開けて、箸を持った手を立てて「いただきます」と小さく呟いてからご飯を一口食べた。
視界の端では我牙丸くんが体育座りから足を崩して胡座になって、組んだ足の上に器用にお弁当箱を乗せて本格的にお弁当を食べ始めていた。
隣から一口食べるごとに「うまい」「うまい」と聞こえる。
(鬼滅の煉獄さんみたい)なんて思った瞬間だった。

ん?
なんか違和感…
なんだろ?
我牙丸くんは順調にお弁当を食べ進めてる。
でも、何かが違うっていう気配だけ身体の側面で感じる。

顔を少しだけ横に向けて、そっと我牙丸くんの様子を盗み見みる。

え…?

思わず瞬時に顔を真正面に戻してしまった。

え?

え??

どゆこと??

私の常識では計り知れないものを目撃して、お弁当が喉を通らない。
けれども、一瞬見ただけだから何かの見間違いかもしれない。
(いや、むしろ見間違いであってくれ)と祈りを込めて、(そんなことない。あるはずない)と覚悟を決めて、我牙丸くんの方に顔を向けた。

「〜〜〜〜っ!」

私の祈りも覚悟も打ち砕くように、先ほど目にした光景がそこにはそのままあった。

我牙丸くんは卵焼きのみならずお弁当全部、手づかみで食べてる…!
しかも両手を駆使して…!

え?なんで?

あ、箸が見つからなかったからとか?
いや、それにしても両手は使わないでしょ…

え、宗教上の教え的なもの?
いや、そんな宗教あるのか?
あるかもだけど!

これ、ツッコんでいいやつ?

あ、我牙丸くん、こっち見た。
不思議そうな目で私を見ている。
いや、それはこっちのセリフなんだって!
何も言ってないけど。

「が、が、我、我牙丸くん?」

「ん?」

「あのさ、箸、お弁当の蓋に入ってるんだけど…」

「ん?あー、うん」

「使わないの…?」

「おー、箸いらねー。箸使うよりこっちの方がはやいし」

「あ…そう…なんだぁ…」

え、じゃあいつもこうなの?
あ、だからお昼ご飯がにぎり飯なの?
いや、我牙丸くんのお母さん!
そんな気遣いする前に我牙丸くんにお箸の習得を…。
いや、きっと今までたくさんの紆余曲折があってにぎり飯に落ち着いたに違いない。
そうであってほしい!

ここは私が何か言うべき案件ではない。
混乱する頭の中でそう判断(諦め?)が叩き出された。
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