【ブルーロック】GAGAMARU symphony
第4章 野生児の生態
一応保健室に行ったものの、本当に小さいすり傷を保健室の先生の手当てをしてもらうのは申し訳なく感じながら膝を差し出していた。
「うん、まぁ、一応消毒はしたよ。もう血も止まってるけど…絆創膏、貼る?」
もう半分以上は「いらないでしょ?」っていうニュアンス。
うん、私も必要ない、と思う。
キズ的には。
でも、ずっと私のキズを見て狼狽える我牙丸くんの顔が頭から離れなかった。
我牙丸くんは私の足に絆創膏が貼ってあるのとないのとではどっちが安心するんだろう?
もうほとんど見えないけど、目のいい我牙丸くんからは見えるんじゃないかな?
そしたら見えないように絆創膏貼っておいた方がいい?
「んー」っと唸りながら熟考している私を、(何をそんなに悩む必要があるの?)って雰囲気を醸しながらそれでも保健室の先生は待っていてくれた。
いや、そもそもどうして私が我牙丸くんを安心させる方向で気を遣わなきゃいけないのか。
そうだよ、そもそもこうなったの我牙丸くんのせいじゃん!
てか、まだ謝ってもらってないし!
何だよ、「舐めとく?」って!
よし、決めた!
「先生、そこの一番大きなガーゼ貼ってくれませんか?両方に!」
私は衛生用品が並んでいるカートのLサイズのガーゼを指差した。
「え、ガーゼ!?」
先生は驚いたように訊き返す。
その驚き、ごもっとも。
このすり傷にその大きさのガーゼは絶対必要ない。
素人の私だってわかってる。
けど。
「今日、体育あるんで膝ついたら痛そうだなーって思ってー」
ダメ元でそれっぽいことを言ってみる。
これで断られたらそれはそれで普通に絆創膏貼ってもらおう。
でも、先生は
「まぁ、そういうことなら…」
って、少し困ったような顔で贅沢に一番大きなガーゼを両膝に貼ってくれた。
…先生、無理を言ってすみません。
でも、入学してこの方一度もお世話になってませんでしたし、これから卒業までお世話にならないと誓うのでどうか許してください…
なんて心で思いながら、「ありがとうございましたー」と保健室を後にした。
廊下に出て、自分の膝を改めて見てみる。
うん、なかなかの大袈裟感…
むしろ通行人でも心配になるレベル。
ちょっとやり過ぎたかな…
一番小さいガーゼにしてもらえばよかったかも…
まぁ、大は小を兼ねるって言うし、気を取り直してそのまま教室に向かった。
