【ブルーロック】GAGAMARU symphony
第4章 野生児の生態
もともとCDを14枚も入れていつもより窮屈なバッグにお弁当二つも入らず、結局はお弁当だけ別のバッグに入れるハメになってしまった。
週初めから大荷物で少しげんなりする。
CD渡すのなら教室でポンと渡せばいい話なのに、お弁当とかいつどのタイミングで渡せばいいのかもわからない。
てか、女子が男子にお弁当渡すとか少女漫画なら恋愛一大イベントなのに、我牙丸くんが相手だと単なる餌付けにしか感じないんだよなぁ…。
ヤダなぁ、餌あげて変に懐かれたらどうしよう。
でもなぁ、お弁当、持ってきちゃったしなぁ。
捨てるわけにもいかないし、かと言ってお弁当二個も(しかも一個は大盛り)自分で食べられる気もしない。
そう考えると学校に向かう足が重い。
重い足でも動かせば学校には着いてしまうもので、校門を潜って玄関までの一本道で更に足が重くなる。
「はぁぁぁー」
重い溜息をついた瞬間、肩にズシリと物理的な重さがのしかかってきた。
状況が飲み込めなくても「うっ…」と反射で踏み止まる。
そして、
「透、おはよ」
と耳元であの抑揚のない声が聞こえれば瞬時に頭では状況を理解する。
「我…牙丸くん……重ぃ……」
てか、これ、絶対全体重預けてるでしょっ…!
一瞬は耐えられたその重さもそれ以降は数秒も耐えることができなくて私は呆気なくその場に崩れ落ちた。
地面にべしょっと潰れるかと思ったけれど、我牙丸くんが腕を掴んでくれたおかげでそれは免れた。
けど、膝は地面に強かに打ちつけた。
結構イタイ。
「〜〜〜っ」
声にもならずに悶えていると、横に我牙丸くんがしゃがんで
「透、大丈夫かー?」
って覗き込んでくる。
誰のせいだよ!
ツッコミたくてもまだ声を出すには至らなかった。
「透、小さくて力もないなー。サッカー部のヤツなら潰れない」
いや、サッカー部男子と帰宅部女子を比較すな!
たぶんもう声は出るけど言葉にしたくなくて思いっきり睨んでやった。
それを見て我牙丸くんは初めて
「お!」
って驚いた顔はしたけどそれだけだった。