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【ブルーロック】GAGAMARU symphony

第3章 近くの野生児


「本当、ジャンル問わずって感じ」

「おー、それがわかるってことは透も結構好きなのか?」

「いや、全部読んだことあるわけじゃないよ?タイトルとか聞いたことあるくらいのやつもあるし…私、お兄ちゃんいるから何となく」

「へー。じゃあ今度俺のオススメ読むか?」

「え…あー、まぁ…また今度、ね」

言ってしまってから、まずいと思った。
我牙丸くんは

「わかった」

って言ったけど、今の「わかった」、それ、何を「わかった」って意味だろう。
少なくとも私が放った「今度」が社交辞令であることを「わかった」ではないなと思う。
ダメだ。
我牙丸くんに安易に社交辞令を言うのは多大なる誤解を招きそうでならない。
けど、出してしまったものはもう引っ込められない。
私は自分が出した「今度」が現実のものにならないように、その後続いた我牙丸くんによるマンガ論独演会を話の腰を折らないようにただただ聞きに徹した。
しかし、普段必要最低限しか話さないくせにマンガのことになるとずっとしゃべってる。
いつもの抑揚のない感じでよくもまぁそんなに語るな…。
お経の方がまだ強弱あるよ?

そんなこと思いながらも着実に家に近づき、遂に家の前まで辿り着いてしまった。

「あ、我牙丸くん。家、ここだから」

そう言って我牙丸くんの歩みと喋りを止める。
どちらも同時に止まって、我牙丸くんは目の前の家を見上げた。

「おー、ここが透の家かー」

なんて言いながら吸い寄せられるように門に向かって一歩踏み出した。

「待って待って待って!ちょっと、待って!」

何、普通に訪問しようとしてるの!?
いきなりこんな見た目も中身も規格外の人を連れ帰ったらお母さんが不審がる!

「我牙丸くん、私、CD持ってくるから。ここ!門の外で待ってて!何ならしゃがんで待ってて」

我牙丸くんの身長だとフェンスごしでも玄関に出てきたお母さんとバッチリ目が合うことだろう。
それすら避けたい。

「OK?」

「おー」

我牙丸が親指と人さし指で丸を作ったのを見て、私はよし!と頷いてから門扉を開けて中に入った。
一度後ろを振り返り、我牙丸くんがちゃんとしゃがんでいるか、フェンスから見えていないかを確認してからドアに進んでチャイムを鳴らした。
しばらくしてから『はーい』とインターフォンからお母さんの声が聞こえた。
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