• テキストサイズ

【ブルーロック】GAGAMARU symphony

第3章 近くの野生児


「我牙丸くん…」

思い切って自分から切り出してみることにした。
我牙丸くんは「?」と私を覗き込んでくる。

「あの…勘違いだったらアレなんだけど…今日、朝から私の方見てた?えっと…何か用事あったのかなって…」

本当にこれが勘違いだったら赤っ恥だよ。
でも、それを聞いた我牙丸くんは何かを思い出したように「あ!」っと言った。
とりあえず勘違いではなかったみたい。

「そうだった。忘れるところだった。危ない危ない」

「そんなに重大事項?」

「うん」

「えっと…何?」

珍しく神妙な面持ちの我牙丸くんに覚悟を振り絞って訊いた。
なのに、返ってきたのは

「3枚目のCD、返してほしくて」

だった。

「え、それだけ?まだ全部は取り込めてなくて…週明けには全部返そうと思ってたんだけど…」

どのみち明日は休みだから返すことはできないから週明けになっちゃうし。
って、思ってたら。

「いや、今日返して」

「え、今日!?」

「うん。父ちゃんが聴きたいって」

「え、あー…そうなんだ」

「うん。貸したCD、全部父ちゃんのだから」

「え、そうなの?」

「うん。透に貸すって言わないで持ち出した」

「え!そうなの!?」

「うん。だから今日返してほしい」

そんな重要説明事項をポロポロ小出しにしないでほしい。
てか、無断で親の物をクラスメイトに貸さないでほしい。

「う、ん…でも…えと…」

今日返すとしてどうやって?
私が一回帰って持って来る?
まだ3枚目、取り込んでない。
取り込んでから?
取り込まないでまた借りる?
いや、親のと知ってまた借りる選択はナシだよね…
そんなことをグルグル考えているから、

「俺、部活終わったら透の家に取りに行くから」

っていう我牙丸くんの提案(?)をすぐに理解することができなくて

「え?」

と聞き返した。

「だから透、俺が部活終わるの待ってて」

「えっと…」

さっき聞こえてきた言葉と合わせて我牙丸くんが何を言っているか脳内整理をする。
普段なら一瞬でわかることが意味を理解することを頭が拒否してるかのように上手くいかない。

「? 透、今日何か用事あるのか?」

「…いや、ないけれど」

部活にも入っていないし、ただ真っ直ぐ帰るだけ。
/ 58ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp