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【G@lileo】音色の方程式

第12章 『離隔る』




 木曜日。
 午後二時四十分。


 「…………」


 湯川は時計を見た。
 窓は閉まっている。


 「…………」


 今日は開ける必要がない。

 外は少し風が強い。
 空調もついている。

 閉めておく理由としては、
 それで十分だった。

 湯川は手元の論文へ視線を戻した。


 午後二時四十七分。


 「…………」


 何も聞こえない。

 当然だ。
 窓を閉めている。


 午後二時五十二分。


 「…………」


 湯川はペンを置いた。

 数秒窓を見る。
 立ち上がり、二、三歩。

 そこで、止まった。


 「…………」


 窓まで、あと少し。

 湯川は踵を返した。

 机へ戻り椅子へ座る。
 論文を開く。


 「…………」


 さっきまで読んでいた場所が、
 分からなくなっていた。


 「……何をしてるんだ」


 小さく呟いた。





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