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【G@lileo】音色の方程式

第11章 『意識る』




 練習を終え、私はフルートを下ろした。


 「今日は短めにします」

 「何故だ?」

 「先生が気になって集中できない」

 「…………」

 「責任取ってください」

 「どうやって?」

 「知らないですよ」


 笑いながら、楽器を片付ける。


 「じゃあ、部活行きます」

 「ああ」


 ケースを閉じて、
 それからもう一度、先生を見た。


 「先生」

 「何だ?」

 「何かあったら、本当に言ってくださいね」

 「…………」

 「聞くだけならできますから」

 「……覚えておく」

 「はい」

 「…………」


 先生は少しだけ私を見た。

 何か言いたそうな。
 でも、何も言わない。


 「先生?」

 「何だ?」

 「今、何か言おうとしました?」

 「…………」

 「いや」

 「またそれ」

 「言う必要がないと思っただけだ」

 「そうですか」

 「気になるのか?」

 「そりゃ、今日はずっと変ですから」

 「…………」

 「まあ、いいです。さっき聞かないって言いましたし」


 私はフルートケースを持ち上げた。


 「じゃあ、また木曜日」

 「ああ」

 「今度はいつもの先生に戻っててくださいね」

 「いつもと変わらないつもりだが」

 「変わってますよ」


 そう言って私は笑い、
 ケースを持ち歩き出した。





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