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涙の本能寺

第1章 本能寺の変


「…利三…秀満…頼んだぞ…」

そんな光秀の声は周りの声と、刃の交わる音でかき消されていく…
大きいはずの歓声が…耳に聞こえているはずなのに、光秀の耳に届くことも無い…無音にも近い。

こんなにも苦しいものか…?
私は…恨んでいただろう…褒めもされず、面目を潰され…積み重ねた元親とのパイプや信頼もすべて水の泡にされた…

そう思いながらも光秀の目からはまたしても一筋、涙が零れ落ちていった。

本能寺の裾から煙が上がる…討てるわけない…ならばと…選んだのは火だった…
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