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涙の本能寺

第2章 地獄の三日天下


兼見の訪問にわずかに光秀の方の力が抜けた。

「して、今日は何用だ?」
「京都の治安維持の要請・期待について、だな」
「それを今の私に言うか」
「今の十兵衛殿だからだよ」

そう伝えた兼見。時間にして三十分ほどだっただろうか…

「これ程だな」
「…そうか…」

ふっと視線が落ちる光秀。しかし立ち上がる素振りが無いままじっと兼見は光秀を見つめている。

「…なんだ。まだ何かあるのか?」

そう問いかける光秀に兼見は一通の手紙を差し出した。
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