第2章 地獄の三日天下
翌日には安土城に入城した。少しはゆっくりとしようか…と思いながらも運び出す手配、そして運び出し…すべて進めていくものの、それでも夜になればまた、信長との対面…
何度殺した…
何度刃を向けて…何度火を放った…?
私は…何度…殿を手にかけた……?
もう…何度目かの夜が過ぎた。その後…安土城に着城して二日経ち、信長の財宝の整理をしている時だった。
「十兵衛殿」
聞き知った声が光秀の耳に届いた。
「兼見…殿か?」
「あぁ、久しいな」
ふっと笑って部屋の中に入ってきたのは吉田神社の神主、吉田兼見だった。