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涙の本能寺

第2章 地獄の三日天下


光秀は自分の腕を、体を見下ろす。いつも着ている水色桔梗と同じ色の着物…

「何で…?」

小さく零れた声。そんな光秀の前で口角を上げてじっと見上げたままの信長。
ゆっくりと右手が上がる。光秀のその手には近景が持たれている。

「やめろ…違う…違う…!」

しかし光秀の意思とは違うまま、ぴたりと信長の喉元で止まる。

『なぁ、明智よ…なぜ泣いているのだ』

首を左右に振る光秀…距離を取ろうと下がりたいのに足が動かない。
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