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涙の本能寺

第2章 地獄の三日天下


がばっと起き上がれば光秀の体は汗でぐっしょりと濡れていた。

はっ…はっ……っ

上がる息、顔を覆う光秀の手は情けないほどに震えていた。
頬を伝う涙。あの時と変わらない…あの火の中に消えていく信長と共に崩れ落ちる本能寺を見つめた時と同じ…

勝ちたかったのか…?恨みのまま、走り出す自分を止めたかったのか…それとも…

「殿……っ」

涙が零れるのを、止める事が出来ないままこの夜も膝を抱え光秀は夜を超すのだった。
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